看護師は転職しないと損

Uncategorized

一般的に「仕事をやめる」、「転職をする」、というのは心理的に大きなハードルがあるものです。しかし看護師は躊躇わず転職をすべき、いや転職をしないと損な職業です。この記事ではその理由を解説していきます。

看護師は転職をしないと損な理由①:売り手市場だから

看護師は転職をしないと損な理由②:どこでも働けるから

看護師は転職をしないと損な理由③:労働環境の差が大きいから

看護師は転職をしないと損な理由④:実力アップにつながるから

看護師は転職をしないと損な理由①売り手市場だから

転職の心理的ハードルの一つが、今の職場をやめて働けるのか?ということだと思います。これは確かにその通りで、仕事を辞めたはいいけど働く先がない、なんていう事態になったら大変です。

しかし、看護師においてはその点は心配ご無用です。なぜなら表題の通り、常に売り手市場、つまり求人数>求職者数だからです。つまり看護師就職市場は常に売り手市場なのです。

考えてもみれば、今みなさんが働いている職場って慢性的な人不足じゃないですか?また院内で知り合いを紹介して入職したら○万円の報奨金!のようなチラシを見たことがありませんか?日勤5連勤や夜勤月8回など地獄のようなシフトになっていませんか?

これは病院が慢性的に人手不足であることを表しています。だから、今の職場を辞めたとしても看護師が就職先に困ることはありません。これは看護師の大きな強みと言えます。

ではなぜ常に人不足なのか?

何となく看護師は離職率が高いイメージがありませんか?2021年病院看護実態調査によれば、2020年の看護職員の離職率は11.4%でした。この離職率は他の職種と比較してどうなのかというと、実は平均的な数字です。確かに看護師は仕事がキツくて離職する人がいるので離職率が高いイメージがありますが、実際の離職率自体は他の業界と変わりないんです。

それでもなぜ求人の方が多いかというと、病院の規模拡大のペースが、年間に増える看護師数よりも多いからです。病院には多数の職種のスタッフがいますが、その中で圧倒的多数を占めるのが看護師です。例えば総合病院で入院病床を100床増やそうと思ったら、医師や検査技師、事務方ももちろん増員しますが、それ以上に看護師の増員が必要なのです。このペースが看護師の増加ペース(新卒者数ー退職者数)よりも早いため、常に人不足なんです。

そしてこの傾向はしばらく続きます。なぜなら高齢社会はどんどん進んでいるからです。また現在は病床縮小、在宅医療へのシフトが進められていますが、在宅医療でも輝く看護師の需要は減るべくもありません。

看護師は転職をしないと損な理由②どこでも働けるだから

当然ですが、看護師資格というのは国に認められた「国家資格」であり、日本全国どこでも働くことができます。

例えば北海道で看護師になっても、沖縄の病院では働くことができます。また多少の地域差はありますが、「北海道で3年働いていた」という経験値が沖縄で働く時に無駄になることはありません。

これ、当たり前のようで結構珍しい事例です。例えば運送業を例に挙げて考えてみます。〇〇運輸で5年間働いて□□運送に転職する場合、「〇〇運輸で5年間働いていました」という経験は、未経験者とまでは言わなくとも、□□運輸で5年間働いた人に比べると劣って評価されることが多いでしょう。それは会社ごとに必要なスキルが大きく異なるからです。前社での経験が生きるとは限らないのが、むしろ普通の業界です。

一方で看護師業界はどうかというと、確かに病院ごとに細かなマイナールールの違いはありますが、「医学的な知識」や「採血などの処置の技術」というのはどこの病院でも同じです。それは医学・看護学を提供している職業なのでいわば当たり前で、「〇〇病院で5年間働いていた」という看護師は□□医院でも「6年目」として扱われます。新しい病院のマイナールールを覚える必要はありますが、他職種に比べて「無駄」になることは少なく、すぐに覚えられるものが多いです。

看護師は転職をしないと損な理由③労働環境の差が大きいから

3つ目ですが、そもそも看護師が転職をしたいと考える理由は何でしょうか。おそらく以下の4つがほとんどだと思います。

  • 人間関係が嫌
  • 労働環境がきつい
  • 給料が低い
  • ライフステージの変化

ライフステージの変化、つまり結婚や出産は別として、人間関係、労働環境、給料というのは病院による違いが大きいです。そんなの当たり前じゃんって感じですが、病院ごとにいわば「ランダムである」という点が特徴です。「職場ガチャ」といってもいいかもしれません。

有名な大病院の方が給料が高く入職も難しいということもなければ、個人病院がゆったりしているとも限りません。また職場も病院だけでなく介護施設、クリニックなどいろいろなものがあり、職場の頭数もめちゃくちゃ多いです。

また特に看護師は女性が多くいわゆる「女社会」であり、「お局」と言われる嫌な先輩がいることも多いです。「お局」に悩む看護師の方、多いのではないですか?そういう方によく考えてほしいのが、「そのお局、悩んで付き合うほどの価値ありますか?」ということ。お局はただの嫌なやつで、そのお局と関わってあなたの人生が好転することもありません。またお局はラダーをガチっていて結構上の役職だったりするので、下っ端からのクレームが入ってもやめさせられません。乗り越えなければいけない壁、ですらありません。さっさと関わりを立ちましょう。

看護師は転職をしないと損な理由④実力アップにつながるから

前述したことの裏返しですが、病院にはそれぞれのマイナールールがあります。このマイナールール、実は正しいようで正しくないんです。例えばインスリンのスライディングスケールですが、ヒューマリンRで朝昼夕3回の病院もあれば寝る前も含めた1日4回のところもあり、ノボリンRを使うところもあります。一方で血糖値に応じて使うということや、既往に糖尿病がある人が絶食になった時に使う低血糖になる可能性がある、といった大原則は全国どこでも共通です。ひとつの病院でずっと働いていると、それが「原則の正しい医療」なのか、それとも病院の「マイナールール」なのかがわかりません。一生その病院のその部署で働き続けるならいいですが、途中で意志に関わらず部署異動を命じられたり、結婚や出産のライフステージで転職を余儀なくされる場合、ギャップに悩まされることがあります。また「前の病院ではこうだった」という知識は、あまり過剰にアピールすると煙たがられますが、イレギュラーな場面で役立つことがあります。

友人から聞いたエピソードをひとつご紹介します。ペースメーカー留置ができない慢性期の病院での夜勤中、すでにペースメーカーが入った患者さんが別の病気で入院になったそうです。その時モニターのアラームが何度も鳴っていましたが、普段ペースメーカーを見ないのでそれが異常なのかどうかわかりませんでした。そして主治医に連絡しようと思ったのですが、「何が変なのか」と聞かれてもよく分からず困っていたところ、たまたま一緒に入っていた既卒の新人看護師がアブレーションもやっている病院の元カテ室勤務だったそうで、これは異常ではない、と教えてくれたのだそうです。カテ室と慢性期病棟というかけ離れた部署であっても、「医療」という共通観念を扱う上ではどこかで役に立つことがあるのかもしれません。またこの元カテ室勤務の看護師は心電図モニターには強かったものの当然血糖や抗生剤の知識はなく、周りに教えてもらっていたそうです。一つの部署で学べることってやっぱり限界があり、マイナールールにも染まってしまいがちです。その意味で、キャリアアップ、実力アップの為にも転職はプラスに働くことでしょう。

以上、看護師が転職しないと損な理由について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。次の記事では、看護師が転職する方法について解説しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました