看護師は離職率が高い?

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看護師は離職率が高いイメージがありませんか?

この記事では、実際の看護師の離職率はどれくらいなのか、また他の業界と比較して本当に離職率が高いのかについて解説します。

看護師の離職率

厚生労働省の「病院看護実態調査」によれば、2020年の看護職員(正規雇用)の離職率は11.4%でした。これは前年と大きな差はなく、ここ10年はおおむね10%後半〜11%前半で推移しています。

そして、同じく厚生労働省の「雇用動体調査結果」によると、2019年の一般の離職率は11.4%でした。

つまり看護師の離職率は一般職と同じ、平均的なレベルだということになります。また分類を細かくみていくと、国公立病院よりも個人病院で離職率が高く、病床数が少ない病院で離職率が高い傾向がありました。これは個人経営のクリニック等、採用人数が少ない病院ほど離職率が高く、公務員扱いとなる国立病院で離職率が低いという結果を反映しているものと思われます。

離職率が高いイメージがある理由

実際の数字が平均的であるにも関わらず、なぜ離職率が高いイメージがあるのでしょうか。

はっきりとしたことはわからないのであくまで予想ですが、おそらく「きつい」イメージがあり、それを理由にやめる人が目立つからなのだと思います。他業界では業界自体が「きつい」「きつくない」というよりは、同じ業界内で「きつい」会社とそうでない会社があるイメージです。また、離職する場合も他業界への転職が一般的でしょう。

一方看護師は若い女性が多く、SNS等で仕事のきつさを発信している人も多いので「きつい」というイメージが定着し、また「きつい」ことを理由にやめる人が多いのでイメージとして目立つのだと考えられます。

新卒の離職率

看護師の離職率は全体で11%ですが、新卒に限定すると8.5%でした。これは既卒の16.4%と比較しておよそ半分ほどの割合で、新卒看護師の離職率は低いと言えます。

新卒看護師の離職率が低い理由は、奨学金の影響と考えられます。看護師の中には病院に併設された看護学校に進学し、卒業後に併設病院で一定期間勤務すれば返済が免除となる奨学金を借りている人います。そういった方は卒業後に多少辛くても我慢して勤務を続ける傾向があり、離職率が低くなっているものと考えられます。

一方で既卒の離職率が高いのは、ライフステージの影響と考えられます。私の周りでも多いのは、新卒で入職した病院を結婚・出産を機に退職し、子供が幼い間は夜勤のない病院で勤務、子供が中学生くらいになったタイミングで再び夜勤のある病院に再転職、というパターンです。これは家庭・収入の両立の面で非常に合理的な選択と考えられます。

離職率が低い病院の特徴

先にも少し触れましたが、離職率は国公立、病床数が多い病院で低くなっています。これは大学病院や県立病院などの公務員扱いとなる病院で離職率が低い傾向を示唆してると考えられます。こういった大学病院や県立病院は福利厚生がしっかりしている他、個人病院のような奨学金を借りている看護師が少ないこと、堅実な選択を好む看護師から選ばれやすいことが影響していると考えられます。こういった背景があるため、離職率が低いからといって労働環境がいいとは限らないと考えた方がよいでしょう。

まとめ

今回は看護師の離職率について調べてみました。平均と比較して高くはありませんが、約9人に1人と考えると決して少なくないように思われます。総合病院であれば同期のうち数人は離職することになると考えられ、他人事ではないでしょう。

離職をするなら、次の就職先の目処をつけてからした方が安全です。離職の意思を固める前に、転職情報を収集しておくのが重要です。

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